Story ストーリー

ビキニ冒険記

エピソード8:高い買い物には要注意

頼もしいダークエルフを仲間に加えた君たちは、先を急いだ。
次の目的地に到達するためには「メフィラスの鏡」を手に入れなければならない。
「メフィラスの鏡」を手に入れるためには錬金術師に「月光の葉」を8枚届ければならず、
「月光の葉」が生えている場所に行くためには「オパールの鍵」が必要なのであった。

★町の中
「みんな、オパールの鍵を守るドラゴンはこの町のはずれのダンジョンに潜んでいる。しっかり準備していこう!」
「あ、あの~、ドラゴンは氷が苦手と聞いています。この町の魔術師ギルドしか作れないという氷の杖を購入したいと思うのですが…」
「あら、そんな素晴らしい杖があるのですね。さっそく買いに参りましょう」
「ちなみに値段は金貨4,000枚だそうですぅ~」
「今の持ち金が3,000枚だから、あと1,000枚足りないということになるわね」
「金貨1,000枚なんてどうやって稼ぐんですの!」
「これを売ってはどうかしら。体力を完全に回復するエリクサーが、ずっと使われずにとってあるみたいだが」
「もったいないですわ!そんな貴重なアイテムを手放すなんて。いつか使う時が来る時が来たらどうするつもりです!」
「それじゃあ、これはどうだ。この前攻略した水晶の塔に入るための鍵だ。大きな水晶がついているから値打ちがあるかもしれないし、もう使うこともないだろ」
「それを手放すなんてとんでもない!」
「ではいったいどうすれば…」
「昨日倒したサイクロプスの洞窟にいったん戻って、たしかそこに残っていたサイクロプスの子供たちを掃討いたしましょう。何か宝を貯めこんでいるかもしれませんわ」
「相変わらず容赦ないね、あんた」
★サイクロプスの洞窟
サイクロプスの子供との戦闘に苦戦する一行
「うわ~ん、服が破れました」
「いやぁん、鎧が壊れてしまいましたわ」
「ケケケケケ」
「ガキのくせに変な目でみるんじゃない!」
「こいつら意外に強いな。いったん逃げて体勢を整えよう」
ダダダダダ!
「回り込まれてしまいました~」
「こっちの道なら逃げられるかもしれない」
ダダダダダ!
「ケケケケ」
「また回り込まれてしまいました~」
「なんでだよ!いくらなんでも、おかしいだろ!」
「こうなったら、いちかばちか……テール・ドレーク・ニン……我は命ずる 精霊の糧を汝に贈らん……」
「ゲ、ケヒャー!」
「あっ、逃げるみたいですわ、逃してはなりません!」
「逃げられた」
「なんでこっちは逃げられないのに、あいつらは簡単に逃げられるんだよ!」
「メイジ、さっきの呪文は何だったのだ?」
「相手の口の中にセロリを召喚する呪文です。子供は嫌いかもしれないな、と思って」
「おお、わたしはセロリ大好きだ。わたしにその呪文かけてくれ」
「後にせんかい! おっ、宝箱を置いて行ったぞ、ひょっとしたら…?」
★ドラゴンのダンジョン
「まさか、あの宝箱に罠がしかけてあったとは思いませんでしたね」
「山芋が塗ってあるのは反則だ!まだ手が痒いんだが」
「はかったように金貨1000枚入ってたのが奇跡だな」
「まあでもおかげでなんとか氷の杖を入手できましたから良かったです」
「しかし全財産金貨4,000枚がなくなっちゃったよ。ちなみに最初に王様がくれたの金貨6枚だからね!どれだけ苦労したのかって話だよな」
「あなたもいつまでも根に持つ性格なんですね・・・」
「あら、こんなところに宝箱があるわよ」
「開けてみてよ」
「我はもう開けたくない。また山芋が塗ってあってはかなわない」
「残念ですわ。わたしはガントレットをつけていてうまく開けられないですの」
「じゃあ、メイジちゃんよろしく」
「えっ、わたしですか? 罠があったらどうするんですか。わ・・・わかりましたよ~。開ければいいんでしょ。何みなさん後ずさりしてるんですか!」
「がんばれ~」
パカッ!
「無事開いたみたいですけど…メイジさんの様子がおかしいですわ」
「メイジ、泣いて……いるのか?」
「どしたのどしたの」
しくしくしく
「こ…………氷の杖が……入っていました」
To be continued